2007年11月28日水曜日

珈琲豆の基礎知識

 からくりさんがエスプレッソが好きだという事だったので、先日のWLDで会った時にマキネッタをお勧めしましたのですが、勧めた以上はフォローが必要でしょう。まだ珈琲豆は購入していないようなので、まずは豆の焙煎度について。

 珈琲豆は焙煎(ロースト)して挽いたものを使うわけですが、焙煎の度合には段階があります。深入りとか浅煎りとかいうアレです。焙煎していない生の豆の事を『生豆(きまめ)』と言います。日本で膾炙している焙煎度を示す用語として以下のようなものがあります。

  1. ライト
  2. シナモンン
  3. ミディアム
  4. ハイ
  5. シティ
  6. フルシティ
  7. フレンチ
  8. イタリアン

 上のものほど浅く、下のものほど深煎りになります。ライトローストの豆は薄い茶褐色ですが、ローストが深くなればなるほど黒褐色になり、また豆の表面に油が浮いてきます。

 味の特徴としては、浅いものほど香りや酸味が強く、深いものほど苦味が増します。エスプレッソに使われる豆は、ほとんどがフルシティからイタリアン程度の深煎りのものです。
 また、どこからどこまでが深煎りで、何が浅煎りなのか、というのは店によって違うので注意して下さい。おおよそですが、ライト・シナモンローストは浅煎り、ハイ・シティローストは中煎り、フレンチ・イタリアンローストは深煎りと呼ばれる事が多いようです。

 珈琲の生豆は腐食もしなければ虫も寄りつかないので、冷暗所に保存する限りかなり長い期間、劣化せずに保存する事ができます。あまり気を使わないでも冷暗所であれば3年くらいは持つでしょう。味も変化する事はあっても劣化はしません。実際、エージングコーヒーやオールドビーンズと言って生豆の状態で5、10年寝かせて変化した風味を楽しむ珈琲もあります。
 しかし焙煎すると、酸化によってどんどん味が劣化していきます(具体的にはすっぱくなります)。常温保存なら焙煎豆の状態で1週間、冷蔵保存なら2週間という所でしょう。挽いた豆だと表面積が大きくなるため、酸化の速度はより早くなります。挽豆では常温保存で1日、冷蔵でも3日程度で風味がなくなってしまいます。

 次に豆の挽き具合です。これも明確な基準はありませんが、細挽き、中挽き、荒挽ききといったように呼ばれます。エスプレッソに使われるのは、極く細挽きと言われたりする非常に細かい挽きの豆で、小麦粉のようなパウダ状になっています。

 前述の通り、挽いた豆はそうでない豆と比べて酸化が早くあっという間に風味が落ちてしまいます。ですから、可能であれば安価なものでも自分でグラインダやミルといっ豆を挽くための道具を購入して、淹れる直前に豆を挽くのが理想です。グラインダにも色々な種類がありますが、安いものならば2000円くらいから買えます。安価なもので、お勧めはポーレックスの手動ミルです。



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