2009年12月28日月曜日

HJコン

 土曜日は代々木で行なわれたHJコンに参加してきました。6月、9月と続いてきたキャンペーン卓の第3話です。DMはえでぃさん。プレイヤは以下の通り。

  • ジョン, Wizard9, Tiefling
  • レゴラス, Paladin9, Half-Elf
  • エベルク, Cleric9, Dwarf, ひらたさん
  • オルトリンデ, Ranger9, Eladrin, からくりさん
  • デュー, Fighter9, Human, 死せる詩人

 ジョンとレゴラスのプレイヤの名前は聞きそびれました。ジョンさんがレゴラスさんの娘さんらしい。ちなみにひらたさんとは9月の時に一緒の卓でした。僕以外の4人のクラスが決まっていたので、パーティバランスも良くなるし前回プレイした事もあってファイターを選択しました。

 12時ちょっと前に開始して、4回の戦闘遭遇と1度の技能チャレンジで17時には終了。閉会式まで時間があったのでスリー・ドラゴン・アンティをプレイしました。

 今回は初心者卓が1つ、女性卓が1つ、2話卓が1つ、3話卓が7つでした。で、3話卓は7卓中3卓全滅だったようです。この事について各所でいろいろ言われています(HJコン後の飲み会でも俎上に載りました)。
 この件について僕なりの意見と改善案を書いてみます。

 まず全滅の是非について。パラノイアとかクトゥルフを遊んでいるのでなければ、原則としてコンベンションの場で全滅させてしまうようなシナリオ・DMは駄目です。全滅はプレイヤは勿論DMも嫌なものです。
 では、微温めの戦闘に設定して頑張らなくても勝てるようにしておけばいいのか、と言うとそれもNOなわけです。
 だからコンベンションのシナリオ作成というのは難しいのですが、HJコンの場合は(初心者卓などを除いて)全部が同じシナリオをプレイするので更に困難です。何故なら、プレイヤの人数が増える程、プレイヤのプレイレベルのばらつきが大きくなるからです。従ってシナリオ作成段階で、想定するプレイヤのレベルを絞りずらくなります。

 これに対する改善案は幾つか思い付きます。

 1つ目はシナリオ作成段階での対策。各戦闘遭遇の難易度を柔軟に変更できるようにしておくのです。プレイヤの人数の増減によってモンスタを増減させる指針はあると思いますが、これを更に一歩進めて「プレイヤの熟練度によってモンスタを増減させる指針」も用意しておくわけです。あとは当日DMがプレイを観察しながら調整すればよいかと。
 2つ目はテストプレイでの対策。たぶんテストプレイのプレイヤは熟練者ばかりなのでないかと思います。熟練者を相手にプレイすれば、様々な改善点が上がるのでそれはそれで良いのですが、初級者も相手にしたテストプレイをしてみると別の問題が見えてくると思います。2度も3度もテストプレイするのは大変なので、テストプレイヤが5人いるとしたら熟練者2、初級者3くらいでやってみるのがいいんじゃないでしょうか。
 3つ目はコンベンション当日の対策。D&Dのコミュニティなんてさして大きくはないので、運営側は事前予約者の名前を見ればかなり友人・知人乃至一緒に1、2度遊んだ事がある人なんかが散見されると思います。その中から熟練者と思われる人を、各卓に1人くらい分散して配置しておくのです。その上で、当日はDMの方から卓にいる熟練者に「うまくパーティをまとめて下さい」と軽くお願いすれば、多くの人は嫌と言わない(言えない)でしょう。

 以上は、シナリオ作者・DM・運営側での改善点になります。次にプレイヤ側でできる事。

 第1段階は、事前にウェブで公開されたプレロールドPCの内、自分がプレイするつもりのものは熟読する事。各数値は検算して、パワーやマジックアイテムもルールブックで再確認しておければ安心でしょう。
 自分のPCを熟読した人は、可能であれば他のPCも全て流し読みくらいはしておいて「他の人が何ができるか」を把握しておくといいと思います。そうすればパーティ全体の戦術を考えながら行動できます。もし他の人と希望PCが被った時に、すんなり他のPCを受け持つ事もできます。

 ここまではプレイヤ側が事前にできる対策ですね。次はプレイヤ側が当日行なうと良いポイント。

 4版は、パーティが一丸となって戦わないと敵に勝てない・苦戦するように作られています。従ってPC間の連携はとても重要です。当日初めて会う他の参加者と、阿吽の呼吸で動くとか当然無理なので、戦闘中は互いに「自分が何をしたくて、味方にどうしてほしいか」という事を声かけし合うと良いでしょう。具体的には「挟撃を取って急所攻撃したいから、向こう側へ回ってくれないか」とか「次のラウンドにラス・オブ・ゴッズを使うので集まってくれないか」とか「空中にいるあの敵に近接攻撃したいので、なんとか伏せ状態にして叩き落してくれないか」とかそいうう事です。
 そうやって声をかけて動く事で互いの能力もわかりますし、セッション後半ではスムーズな戦闘機動を多少は取れるようになると思います。

 以前ここにセッションのノウハウを色々書きました(123)。これも出来る範囲で実施すると戦闘が円滑に進む筈です。円滑に進めば戦術をじっくり考える時間的・精神的余裕も生れますから、当然全滅しにくくなるわけです。

 ちなみに僕個人としては、前回も今回も特別厳しいバランスのシナリオだとは思っていません。あれくらいで調度いいです(実際僕の卓は1時間以上も早く終わった上、PC側の死者は零)。歯応えがないのは面白くないし。

 閑話休題。

 あけすけな話をしましょう。今回は3卓、前回は2卓(だったかな)が全滅しましたが、そもそもこれだけ厳しい戦闘バランスになったのは、前々回(第1話)の戦闘が比較的優しめで参加者の一部から「殺る気が足りない」という声が上がったからのようです(僕自身もそういう感想をシナリオ作者2人に伝えました)。
 他方で、今回・前回と全滅を喫した人の中には「戦闘が厳しすぎる」「もう2度と行かない」なんていう逆の意見もあります。

 HJにとって、HJコンは販売促進のイベントなわけです。HJコンの目的は「D&Dを遊んでもらう」じゃなくて「D&Dを楽しんでもらってHJの商品を買ってもらおう」という所にあります。仮に『カツカツの戦闘を望んでいる人』と『優しめ希望の人』の割合が1対1だとすると両者の希望は相容れない物である以上、HJ(そしてシナリオ作者)の選択としては、実際のセッションという販売促進道具を使ってどちらの層により強く製品をアピールしたいかという事になります(一番良いのは両者とも取り込む事ですが、とりあえずそれは不可能・困難という前提)。
 僕としては、カツカツの戦闘派方が「より強力なパワーが欲しい」という明確な欲望を持っていて、また新しいルールには常に新しく強いパワーが含まれるという事実があるので、カツカツ派にフォーカスしたも悪くは無いと思っています。既にカツカツ派は取り込み済だったりカツカツ派は放置しておいても勝手にルールを購入し続けるとかいうならばその限りではありませんが。



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