2016年12月23日金曜日

Warhammer Fantasy Battle Dark Elf Sorceress

GDQ で使う NPC ミニチュアシリーズその 2。女ドロウエルフ幹部用。ミニチュアは、今から 10 年以上前の Warhammer Fantasy Battle の Dark Elf Sorceress です。好みの造形で楽しく塗れました。13 年くらい前に一度同じモデルを塗っていますが、その時も楽しかった記憶があります。

今回は NMM の Gold と Chrome に挑戦しました。冠の NMM Gold は、若干成功。胴体の鎧、杖、右足の鎖帷子部分の Chrome は初挑戦にしては上手くいきました。

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2016年12月20日火曜日

【今日の読書】ニンジャスレイヤー リフォージング・ザ・ヘイトレッド [820]

書名
ニンジャスレイヤー リフォージング・ザ・ヘイトレッド
著者
ブラッドレー・ボンド、フィリップ・N・モーゼス
訳者
本兌 有、杉 ライカ
出版
エンターブレイン
価格
1200円
ISBN
978-4-04734409-9

本日読了。通し番号だと18冊目。

2016年12月13日火曜日

【今日の読書】旅芸人のいた風景 [819]

書名
旅芸人のいた風景
著者
沖浦 和光
出版
河出文庫
価格
740円
ISBN
978-4-309-41472-0

本日読了。

2016年12月9日金曜日

Reaper Miniature 02479 Ettin

GDQ で使うモンスタシリーズ。Reaper のエティンです。凹凸がはっきりしているミニチュアなので、あまりキツいレイヤリングをせずに塗ってみました。胸毛の塗装に失敗したのでそのうち、そこはやり直したい。土台は故あってとりあえず黒のまま。

土台になっている円形の物はホームセンタで発見した直径50mmのコルク板です。コニシのG17という接着剤で付けましたがかなりしっかりと接着されています。

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2016年12月6日火曜日

Bar System

友人がいまいちバーの料金体系が分からないと呟いていたので、僕の経験した範囲で説明してみましょう。

ここで言う「バー」というのは日本に於ける居酒屋の一形態の事です。中にはバーという名前なのに、実体はスナックだったりする場合もあるので気を付けましょう。よっぽどタチの悪いスナックでなければ「ショットバーと間違えました」と言って出れば良いだけです。

さてバーですが、色々な種類があります。種類によって傾向がありますが例外も多々あります。

  • ホテルバー
  • ショットバー
  • オーセンティックバー
  • レストランバー
  • カフェバー
  • モルトバー
  • ジャズバー

等々。これらの用語は全てが独立した業態を指しているわけではなく、ホテルバーでかつレストランバーであるとか重なる場合もあります。

バーにおいて支払う料金には、以下のものがあり得ます。

  1. 飲み物自体の料金
  2. 食べ物自体の料金
  3. テーブルジャージ
  4. ミュージックチャージ
  5. サービス料

1 と 2 には疑問は無いでしょう。3 は席料です。店によってはテーブルチャージが無い事もあります。立ち飲みのバーの場合は大抵テーブルチャージはありません。テーブルチャージは概ね立地で決まります。都内なら 300 円から 3000 円くらいまで幅があります。メニューがある店であれば、テーブルチャージのメニューの片隅に書かれている事が多いですし、普通はバーテンダに聞けば快く教えてくれます (大抵その時に店の料金体系について一通り説明してくれます)。ざっくりした印象だと新宿なら 500 円から 1000 円が多い印象、渋谷はもう少し安め、六本木から青山だと 1000 円超え、銀座の高級店だと 2000 円みたいな感じでしょうか。ミックスナッツ程度のちょっとしたお通しが出てくる店は普通テーブルチャージがあります。

テーブルチャージが無い店には 2 種類あって、1 つは立ち飲みなど純粋にテーブルチャージを取っていない低価格の店。もう 1 つはテーブルチャージを取らない代わりに、1 杯当たりの価格を少し上げている店、です。こういう店は長居せずに、1、2 杯でさっと帰るのが賢い利用方法です。

ミュージックチャージというのは、ジャズバーみたいに生演奏がある店でテーブルチャージとは別に取る料金です。これも立地によっても違いますし、同じ店でも演奏者によって値段が変わる事があります。僕が見た事があるのは 1000 円から 2500 円くらいでしょうか。店によってはテーブルチャージにミュージックチャージが含まれる場合があります。ホテル内の大きなバーだと、同じバーの中でも生演奏が聞こえる席ではミュージックチャージを取るけれど、遠い席だと取らないとかもあります。

サービス料というのは、最終的なお会計に数パーセント乗せられる料金です。おそらく海外のチップ料に相当するものだと思うのですが、僕には正直由来が不明です。そんなもん取るなら飲み物の料金に含めるなりテーブルチャージに入れるなりすれば良いのに、と思います。だいたい 10%前後かな。ホテルバーだと良くあります。

ホテルバーは名前の通りホテル内に併設されたバーです。ホテルが経営している場合もありますが、テナントの事もあります。バーの中でもホテルバーはそれだけでやや特殊なバーだと考えて良いです。ホテルバー以外のバーはざっくり「街場のバー」と呼ばれます。同じ名称のカクテルでもホテルバーと街場のバーでは、出し方に違いがあったりして知らないと驚きます。例えば、ジントニックは街場のバーであれば、バーテンダによって完成させられた物が注文した人の手元に届きますが、ホテルバーだと瓶のトニックウォータと、氷とジン、ライムが入ったタンブラグラスが渡されて注文した人がトニックを瓶に入れるようになっていたりします。他にも街場のバーだとカクテルを作る時の材料の軽量にはメジャーカップを使うけれど、ホテルバーだとハンドメジャー (メジャーカップを使わず目分量すること) だとか細々した差があります。時折街場のバーでもホテルバースタイルで提供する所があって初めて遭遇すると周章狼狽します。

ショットバーというのは、元来は酒をボトル売りする店に対して 1 杯 (ワンショット) 売りする店という意味ですが、こんにちの日本の居酒屋で 1 杯売りをしない店の方が珍しいですから、形骸化した言葉です。ですから日本に於けるバーの分類としては一番広い集合になります。ショット売りをしないバーの方が珍しいでしょう。

オーセンティックバーというのも然程確固たる定義のある言葉でもありません。日本語にするなら「正統派バー」です。格式高く、絨毯とか敷いてあって、ソファーも高級品、グラスも一級品、店内にはクラシックが流れる……みたいなふいんき (何故か変換できない)。大きなホテルだと、ホテル内に複数のバーがある事がしばしばありますが、その時なんかは「N 階にあるメインバーはオーセンティック、1 階のプールサイドにあるバーはカフェバーだよ」みたいな、明確な対比がある場合に使われる言葉ですかね。

レストランバーは、しっかりとした食事が出るバーですね。大箱の事が多いです。ホテルだとレストランに併設されたバーを良く見ます。

カフェバーは日中はカフェとして営業しているバー、だと思います。カフェバーと呼ばれる店に日中行った事が無いので分からない……。一頃、カフェバーが流行って乱立したらしいです。

ジャズバーは生演奏があるバーです。中には生演奏ではなくて古い LP レコードが大量にある店だったりする事もあります。

モルトバーというのはシングルモルトウイスキィに特化したバーです。多少はカクテルや他の酒がある事もありますが、本当にモルト以外何も無い場合もあるので要注意。店員も客も僕みたいなすんごいスノッブが多い (個人の感想です)。

2016年12月4日日曜日

【今日の読書】 星群艦隊 [818]

書名
星群艦隊
著者
アン・レッキー
訳者
赤尾 秀子
出版
創元SF文庫
価格
1200円
ISBN
978-4-488-75803-5

本日読了。

2016年12月3日土曜日

G3 Hall of the Fire Giant King 1 / GDQ 19 [50]

GDQ キャンペーンの 19 回目です。DM は死せる詩人。参加者は以下の通りです。

  • アルベルジュ, Paladin (Oath of Vengence) 12, Human, CG (Trithereon), そばさん
  • ヴァルト, Cleric (Tempest Domain) 12, Human, CG (Procan), 六平文吾さん
  • ギャンガ, Wizard (Abjurar) 12, Human, TN (Boccob), つかださん
  • ジルダッド, Fighter (Eldritch Knight) 12, Half-Orc, NG (Celestian), 羽生さん
  • トム, Fighter (Champion) 12, Human, TN, 満月
  • ナヴァラン, Rogue (Arcane Trickster) 7/Ranger (Hunter) 5, Wood Elf, CG (Myhriss), いっちゃん

途中珈琲休憩を 1 時間挟みつつ 12 時開始、18 時 30 分終了。少しずつ塗っていた各プレイヤキャラクタのミニチュアが全て塗装完了しました。アルベルジュは、プレイヤが自分自身塗装したミニチュアがあるので、他の 5 人が僕の塗装したミニチュアになります。

このセッションの少し前に、5 版の新しいサプリメント「Volo's Guide to Monsters」が発売されました。このサプリは半分は追加モンスタデータで、その中に各巨人の変種も掲載されています。ので、早速使いました。

フロストジャイアントダンジョンも大詰めです。再度ダンジョンへ突入すると、奥の部屋はどうも急いでどこかへ移動した後ばかりです。特に障害も無く奥へ進むと、熊皮の帳の向うの部屋に首が二つあるフロストジャイアント偉丈夫 (Volo's Guide 収録の Frost Giant Everlasting One)、女性フロストジャイアント、そして厳めしい顔をしたフロストジャイアントの近衛が 2 人。二首のフロストジャイアントが二重の胴間声で

「「貴様らの所為で我が部族は甚大な打撃を受けた。女子供は逃したとは言え、このまま撤退では総大将への申し訳が立たん。ここで素っ首取って撤退の許しを乞うわい」」

PC 一同の胸に去来する「あれなんかこの大将の方が主人公サイドっぽくない?」という疑義。そして流れるようにイニシアチブ。フロストジャイアントのファーストレディが使う氷壁の魔法や、近衛が吹き鳴らした法螺貝が鳴動し虚空か出現した 10 人ものバーサーカに分断を強いられる一行ですが、死者を出す事なく勝利。そのままお宝を探しているときに発見したレバーを動かしてみた所、全員が見た事の無い場所へと転移してしまいます。

転移した場所は野外で周囲の景色を見る限りは火山の中腹のどこかのようでした。目の前には黒曜石で出きた巨大な岩があります。ひとしきり岩を調べてみて、1 つの岩がかなり無理をすれば動かせそうだという事になりましたが、とりあえずはヘルム・オブ・テレポーテーションで一旦戻りました。フロストジャイアントの住処を一通り調べる最中にルモアハズと戦ってリング・オブ・スリーウィッシュを入手したりします。そして一旦大休憩。

ファイアジャイアントのダンジョンへ侵入します。筋力判定でかなり高い値を出す必要がある黒曜石の巨石を動かすと人工的な通路が続いています。通路の途中の壁に幾つか掛っているタペストリィを捲ってみると、それみたことかファイアジャイアントの門番と遭遇。とは言え 1 体なら苦労する事もなく屠りました。

G3 入口

その後エティン 2 体の監視員に見付かりますが CR4 が今さら何を出来ると言うのか。

そして広がる大広間。その奥に鎮座ましますファイアジャイアントの王スナール。えっと、まだ入って 3 つ目の部屋なんですが……??

「良くぞここまでやってきた冒険者よ」

谷隼人のような事を言いながら、ゆらっと立ち上がるスナール王。おもむろに、両脇にあった大盾を 1 つずつ手に取りしめやかにイニシアチブ。そう、王は Volo'g Guide で追加された Fire Giant Dreadnought だったのです。

Fire Giant Drednought

戦闘が始まると、視界外から出現する王の側近たるファイアジャイアントが 4 体。番犬の強化型ヘルハウンドが 2 匹。

G3 王の間

高レベル呪文が乱れ飛び、前線構築員は死線を彷徨いつつ辛勝しました。

今日はここまで。

2016年12月2日金曜日

Robart 411 Paint Shaker

ミニチュア塗装者にとって、塗料の成分分離というのは酷く面倒な問題です。水性アクリル塗料であれば時間経過とともに塗料に含まれる水分と顔料などの成分が分離して沈殿します。当然この状態では塗料としての用を成さないので、容器を振るなりして中身を攪拌する必要があります。

この塗料の攪拌というのが存外に手間です。僕が石油王であれば塗料攪拌用の召使を一人雇用して日々手持ちの塗料を順に攪拌しておいてもらえますが、残念ながら僕は石油王ではありません。石油女王のツバメとかでも良いのでなれないものか。

さて、そんな石油王あらざる一般塗装者にとっての救世主。それがこの Robart Paint Shaker です。使い型は簡単、コンセントに繋いで、上部にある台座にゴム帯で塗料の容器を固定してボタンを押すだけ。再度ボタンを押すまで台座が振動して中身を攪拌してくれます。電動髭剃りくらいの音がするので注意。

Robat Paint Shaker

値段は 35 ドル。eBay で買えます。アメリカの小規模メーカの製品ですが 100-240V 対応なので日本でも問題ありません。コンセントのプラグの形状もアメリカと日本は同一なので大丈夫です。

商品説明によれば 1 分間に 3000 回以上振動するとありますが、それってアメリカの商用電源の周波数が 60Hz というだけなのでは……。東日本の商用電源は 50Hz なので、それでも分間 3000 回にはなりそうです。

2016年11月29日火曜日

Citadel Colour / Game Color / Model Color / Army Painter Matrix

シタデルカラー、ファレホ・ゲームカラー・モデルカラー、ウォーロードゲームズ・アーミィペインタの塗料の色の対応表を作ってみました。

ファレホはみずからシタデルカラーとの対応表を出しているんですよね。アーミィペインタは公式の対応表は無さそうだったので市井の情報を使いました。シタデルカラーについては 2016 年 11 月現在ゲームズワークショップのサイト上で販売ないし予約可能なカラーを一覧しています。しかし良く分からないのが、現在サイト上には出てこないけれどシタデルのペイントガイドという本の最後の一覧には存在する色などがあります。もうちょっと整理しないといけないかもしれません。例えば Screaming Skull がサイトにないんでが、僕は比較的最近店頭で購入しましたしシタデルペイントガイドにも掲載されているので存在はする筈。

並び順はシタデルカラー名で AtoZ です。

シタデルカラー、ゲームカラー、アーミィペインタ対応表
Hex Code色見本シタデルレンジシタデルカラーゲームカラーモデルカラーアーミィペインタ
231F20BaseAbaddon BlackChaos Black / Black (051)Black (950)Matt Black (WP1101)
949B95LayerAdministratum GreyStonewall Grey (049)Pale Grey Blue (907)Ash Grey (WP1117)
5A573FShadeAgrax EarthshadeUmber Shade Wash (73203)-Strong Tone Wash (WP1135)
############LayerAhriman Blue---
8E8C97LayerAlaitoc Blue---
1F56A7LayerAltdorf Guard BlueUltra Marine Blue (022)Ultramarine (839)Ultramarine Blue (WP1115)
6D8E44ShadeAthonian Camoshade---
E8BC6DLayerAuric Armour GoldGlorious Gold (056)Gold (996)Bright Gold (WP1231)
FDB825BaseAverland SunsetHeavy Goldbrown (151)Goldbrown (877)-
8B5910LayerBalor BrownCobra Leather /Leather Brown (040)Brown Sand (876)-
A47552BaseBalthasar GoldHammered CopperCopper-
937F6DLayerBaneblade BrownHeavy Brown (153)Green Brown-
D38A57LayerBestigor FleshElf Skintone (004)Flat Flesh (955)-
1BA169ShadeBiel-Tan GreenGreen Shade Wash (73205)-Green Tone Ink (WP1137)
B7885FLayerBrass ScorpionBrassy BrassCopper (999)-
C77958LayerCadian FleshtoneHeavy Skintone (140)Brown Rose-
396E9EBaseCaledor SkyMagic Blue (021)Dark Blue (930)-
4272B8LayerCalgar Blue---
00401FBaseCaliban GreenDark Green (028)Deep Green (970)Angel Green (WP1112)
A82A70ShadeCarroburg CrimsonRed Shade Wash (73206)-Red Tone Ink (WP1138)
FECE5AShadeCasandra Yellow---
314821BaseCastellan GreenCayman Green (067)Olive Grey (888)-
90A8A8BaseCelestra GreyHeavy Bluegrey (144)Pale Blue Grey (905)-
FFFFFFBaseCeramite WhiteWhite Primer (002)Foundation White (919)-
0E7F78ShadeCoelia Greenshade---
696684BaseDaemonette HideHeavy Violet (142)Violet (960)-
3B5150LayerDark Reaper---
5C6730BaseDeath World ForestHeavy Khaki (149)Russian Uniform-
B36853LayerDeathclaw Brown---
5D0009LayerDoombull BrownDark Fleshtone (044)Mahogany Brown (846)-
125899ShadeDrakenhof NightshadeBlue Shade Wash (73207)-Blue Tone Ink (WP1139)
7A468CShadeDruchii VioletPale Grey Shade Wash (73202)-Purple Tone Ink (WP1140)
33312DBaseDryad BarkCharred BrownGerman Camo-
70756ELayerDawnstoneCold Grey (050)Basalt Grey (869)Uniform Grey (WP1118)
748F39LayerElysian GreenCamouflage Green (031)Olive Green (967)-
B94278LayerEmperor's ChildrenSquid Pink (013)Pink (958)-
4A4F52LayerEshin Grey---
C2191FLayerEvil Sunz ScarletBloody Red (010)Vermillion (909)Pure Red (WP1104)
719BB7LayerFenrisian GreyWolf Grey (047)Pale Greyblue (907)-
F58652LayerFire Dragon BrightOrange Fire (008)Light Orange (911)Prison Jumpsuit(WP1211)
FFF200LayerFlash Gitz YellowSunblast Yellow (006)Flat Yellow (953)Demonic Yelow (WP1107)
FCFCDELayerFlayed One Flesh---
C77E4DShadeFuegan Orange---
E6B77ELayerFulgurite Copper---
DBA674LayerGehenna's GoldPolished Gold (055)Old Gold (878)Greedy Gold (WP1132)
7761ABLayerGenestealer Purple---
654741LayerGorthor Brown---
834F44BaseBugman's GlowTan (066)-Tanned Flesh (WP1127)
B77647LayerHashut CopperBright Bronze (057)Bronze (998)Weapon Bronze (WP1133)
4C7FB4LayerHoeth Blue---
0B474ABaseIncubi Darkness---
A1A6A9LayerIronbreakerChain Mail (053)Natural Steel (864)Plate Mail Metal (WP1130)
EE3823BaseJokaero OrangeHeavy Orange (152)German Orange (805)-
038C67LayerKabalite GreenJade Green (026)Emerald (838)-
002151BaseKantor BlueImperial Blue (020)Dark Prussian blueDeep Blue (WP1116)
BB9662LayerKarak StoneKhaki (061)German Cam. Beige WWII (821)-
6A0001BaseKhorne RedScarlett Red (012)Carmine Red (908)Chaotic Red (WP1142)
D6A875LayerKislev FleshPale Flesh (003)Light Flesh (928)-
888D8FBaseLeadbelcherGunmetal / Gunmetal Metal (054)Gunmetal Grey (863)Machinegun Metal (WP1221)
D3B587LayerLiberator Gold---
50702DLayerLoren ForestHeavy Green (146)Luftwaffe Ca. Green (823)Army Green (WP1110)
34A2CFLayerLothern BlueIce Blue (095)Azure (902)-
0D407FBaseMacragge BlueHeavy Blue (143)Prussian Blue (965)-
3D4B4DBaseMechanicus Standard GreyHeavy GreyRussian Unif. (924)-
9A1115BaseMephiston RedHeavy Red (141)Red (926)-
640909BaseMournfang BrownBeasty Brown (043)Flat Brown (984)-
3D3354BaseNaggaroth NightRoyal Purple (016)Royal Purple (810)-
14100EShadeNuln OilBlack Wash (73201)-Dark Tone Ink (WP1136)
849C63LayerNugling GreenDead Flesh (035)Green Sky-
A29E91BaseRakarth FleshHeavy Warmgrey (148)--
AD6B4CBaseRatskin FleshDwarf Skin (041)Brown SandBarbarian Flesh (WP1126)
CA6C4DShadeReikland FleshhadeFleshtone Shade Wash (73204)--
C39E81BaseRetributor Armour---
7C1645BaseScreamer PinkWarlord Purple (014)Magenta (945)-
C16F45BaseScreaming BellBright Bronze--
D7824BShadeSeraphime SepiaSepia Wash--
F1C78ELayerSkullcrusher Brass---
8E8C97LayerSlaanesh Grey---
0B6974LayerSotek GreenFalcon Turquoise (024)Light Turquoise (840)Hydra Turquoise (WP1141)
AA4F44LayerSquig Orange---
5E5134BaseSteel Legion DrabEarth (062)US field drabLeather Brown (WP1123)
074863BaseStegadon Scale Green---
BBC6C9LayerStormhost Silver---
736B65LayerStormvermin FurHeavy Charcoal (155)German Grey (995)-
628126LayerStraken Green---
30A56CLayerSybarite GreenFoul Green (025)Park Green Flat (969)-
CBB394LayerSycorax Bronze---
A67610LayerTallarn SandDesert Yellow (063)Dark Yellow (978)Desert Yellow (WP1121)
BF6E1DLayerTau Light OchreFilthy Brown (037)Beige Red-
317EC1LayerTeclis BlueElectric Blue (023)Sky Blue (961)Electric Blue (WP1113)
339A8DLayerTemple Guard Blue---
436174BaseThe FangSombre Grey (048)Oxford Blue (807)Wolf Grey (WP1119)
493435BaseRhinox HideCharred Brown (045)Burnt Umber (941)-
############BaseThousand Sons Blue---
417074LayerThunderhawk Blue---
F36D2DLayerTroll Slayer OrangeHot Orange (009)Scarlet (817)Lava Orange (WP1106)
883636LayerTuskigor FurTerracotta--
C7E0D9LayerUlthuan GreyGhost Grey (046)Flat Aluminum (993)-
D6A766LayerUngor FleshBronze FleshtoneBeige Red-
BBBB7FLayerUshabti BoneBonewhite (034)Buff (976)Skeleton Bone (WP1125)
1F5429BaseWaaargh! FleshHeavy Blackgreen (147)Black Green (980)-
3E805DLayerWarboss GreenGoblin Green (030)Pastel Green (885)Goblin Green (WP1109)
6B6A74LayerWarpfiend Grey---
927D7BBaseWarplock BronzeTinny Tin (060)--
1E7331LayerWarpstone GlowSick Green (029)Intermediate Green (891)-
8C0A0CLayerWazdakka RedGory Red (011)Cavalry Brown (982)Dragon Red (WP1105)
FFFFFFLayerWhite ScarDead White (001)White (951)Matt White (WP1102)
EA2F28LayerWild Rider Red---
471F5FLayerXereus PurpleHexed Lichen (015)Royal Purple (810)Alien Purple (WP1128)
72491EBaseXV-88Terracotta (065)--
FFDA00LayerYriel YellowGold Yellow (007)Golden Yellow (948)-
DDA026LayerZamesi DesertPlague Brown (039)Yellow Ochre (913)-
9E915CBaseZandri DustKhaki (061)G. Cam.Beige (821)-

2016年11月28日月曜日

Citadel Colours transfer to Dropper Bottles

現在、僕はミニチュア塗装にシタデルカラーを使っています。これはシタデルカラーが優れた塗料であるという事と、シタデルペイントシステムを使って楽をしたいという理由に依ります。しかしシタデルカラーには 2 つの大きな問題点があります。

  1. 値段が高い
  2. 容器が使い難い

1 はどうしようもないのですが、2 は他の使い易い容器に移し替える事で解決可能です。ファレホのモデルカラーやゲームカラー、或いはウォーロードゲームズのアーミィペインタに使われている目薬型容器 (Dropper Bottle) が非常に使い易そうなので、これに移し替える事にしました。

国内で適当な目薬型容器を探しても意外と安くて手頃な物がみつかりません。試しに eBay で「Dropper Bottle」で検索したらわんさか出てきました。僕が購入したものは中国製で発送も中国からでした。シタデルカラーはシェイドレンジ意外はそれぞれ 12ml の容量なので、15ml の容量の Dropper Bottle にしました。100 個で送料込で 1600 円程度でした。またこの容器の口に適合する漏斗が必要です。これも eBay で探して 20 個購入。送料込で 300 円くらいでした。

縦長の容器に漏斗を差してその上にシタデルカラーの容器を逆さに置く、という状態は不安定であることは容易に想像出来ます。それを手で支えてじっと待つというのは面倒だし疲れるし嫌なので、これらを支える台を工作用紙でささっと作りました。

また容器を振って塗料を攪拌する時の助けとして、Dropper Bottle 内部に M4 のステンレス座金を入れるようにします。ステンレスの鋼球だと口に詰って塗料の出が悪くなりそうなので、口に詰らない形状の座金にしました。

というわけで部品が勢揃い。

部品集合

台座に漏斗を差した状態です。

台座に漏斗

漏斗の下に容器を入れています。この状態だと漏斗が容器の口にひっかかるので、台座ごと倒れない限り容器は倒れません。

台座に漏斗と容器

シタデルカラーを乗せるとこんな感じ。

シタデルカラーを上に

塗料を移し終えたら座金を中に入れます。

攪拌用に M4 の SUS 座金

口の部分は圧入するだけです。

口を付ける

圧入するだけ

圧入後

2016年11月27日日曜日

Reaper Miniature 60044 Damiel, Iconic Alchemist

GDQ の PC ミニチュアシリーズ第 5 弾。ギャンガのミニチュアです。Reaper が Paizo と組んで作っている Pathfinder シリーズのミニチュアである「Damiel, Iconic Alchemist」。僕は Pathfinder は一切遊んでいないので分からないのですが、多分 Pathfinder のルールブックに登場するイラストが原画なんじゃないかと思います。原画はこれですね。

the original picture

今回は殆どウォッシュを使わずに塗装しました。おかげで苦労しました……。

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2016年11月19日土曜日

Out of the Abyss 9 [49]

5 版公式シナリオの「Out of the Abyss」を遊ぶキャンペーンです。DM はいっちゃん。参加者は以下の通りです。

  • ガス, Fighter (Champion) 5, Half-Orc, CN, ほえほえさん
  • シァンツァイ, Monk (Way of the Shadow) 5, Half-Drow, TN (Elistraee), さるしんごさん
  • ダハール, Sorcerer (Dragon Sorcerer) 5, Half-Drow, NG (Lliira), 六平さん
  • ドンサム, Warlock (Blade Pact) 5, Montain Dwarf, つかださん
  • ラック, Barbarian2/Rogue (Assassin) 3, Wood-Elf, 画伯
  • マナウィダン, Druid (Circle of the Moon) 5, Wood-Elf, TN (Silvanus), 死せる詩人

スヴァーフネブリンの町、ブリンディンストーンで万屋家業の続き。

鼠退治。というかワーラット退治。とりあえず行ってみると無茶苦茶弱腰のワーラット 4 体と交戦。戦闘開始と共に逃げ始めるワーラットを秒殺して 1 体を気絶させてから尋問。速攻で精神的白旗を揚げて色々喋り始める。どうもあと 40 体くらいのワーラットがいるらしい。とは言え、スヴァーフネブリンの要求はワーラットの退治なので、「スヴァーフネブリンのレーベンスラウムから出ていくかしからずんば死か」と問うたところ「移住します」という回答。民族大移動するのを見届けて終わり。CR2 のワーラット 40 体分の経験点 18000 点が貰えたんですが、DM よそのマスタリングは大丈夫なのか。DMG を精読して自分なりにとっくり考えた結果の判定なら良いが、そうでないなら適当過ぎるだろ。

続いてスライム大洞窟の調査と退治。行ってみると超広い空間 (スヴァーフネブリンの居住地区の面積全体よりも広い) にみっちりと、各種ウーズが詰っている。なんか既視感がある光景。このまま放置するとジュビレックスとかが召喚されてスヴァーフネブリンの生存圏は消滅、という流れになりそうだ。しかしどう考えても勝てないのでそっ閉じして撤退。スヴァーフネブリンの王に報告して、やるならスヴァーフネブリンにも戦闘部隊を組織してもらって一大攻勢をかけないと無理だよ、と提案。国家総動員体制でウーズズ (ウーズの複数形) に突撃。スヴァーフネブリンが打ち漏らした部分を退治しつつウーズキングとかいうデュエルガーをさくっと倒して終了。なんか知性あるウーズがサイオニックアタックしてきて吃驚したけれど特に強くはなかったので普通に倒して終わった。なんか唐突に発生するまるっきり PC が勝てない戦力比の戦闘以外は鎧袖一触な感じで一切カタルシスを感じないシナリオだね。つまりつまらない。

2016年11月14日月曜日

【今日の読書】 The Silent Blade [819]

書名
The Silent Blade
著者
R.A. Salvatore
出版
Wizards of the Coast
価格
$ 7.99(US)
ISBN
978-07869-5054-6

本日読了。ドラウエルフの二刀流剣士ドリズトが主人公のシリーズの原書です。

サルバトーレのドリズトシリーズは「The Legend of Drizzt」というシリーズに再編されていて、これはその 1211巻目です。1110 巻目までは日本語版がありますが、1211 巻目移行は邦訳されていません。つまり日本語版が発売されている「ダークエルフ物語 夜明けへの道」の続きです。

ミニチュア用塗料価格比

ミニチュア塗装に良く利用されている水性アクリル塗料の単位価格を比較してみました。ファレホが頑張ってますね。そしてシタデルカラーが異様に高い。リーパ社のマスタペイントは容量の表記が体積ではなく重量なのですが水と比重が同じ想定で容量に変換しました。

水性アクリル塗料単位価格
メーカ塗料名容量価格1ml当たりの価格タミヤカラー比
タミヤタミヤカラー(アクリル塗料ミニ)10ml150円15.0円1.00
ゲームズワークショップシタデルカラー12ml550円45.8円3.05
ファレホモデルカラー・ゲームカラー17ml290円17.1円1.14
ウォーロードゲームズアーミィペインタ17ml420円24.7円1.65
リーパマスタペイント14ml(0.5oz)3.29ドル(348円、1ドル=106円 @2016-11-13)24.9円1.66

2016年11月13日日曜日

Reaper Miniature 2609 Marsh Troll

PC 用ばかり塗っていたので息抜きでトロールのミニチュアを塗装しました。Reapar 社の Marsh Troll です。ウェットブレンディングの実験がてら左手を緑から紫にグラデーション。

Marsh Troll 1

Marsh Troll 2

Marsh Troll 3

Marsh Troll 4

2016年11月12日土曜日

Reaper Miniature 3669 Aeolyrnithan Saveril'Lythiaynm, Dark Elf

GDQ の PC ミニチュアシリーズ第 4 段。ナヴァランのミニチュアです。鳥仮面を普段から着用しているという設定のキャラクタなので、それらしきものを探したらReaperに発見。ミニチュアの出来はイマイチなんですが、エルフでアーチャーで鳥仮面という条件を見たすミニチュアなんて、そうそうあるわけないのでこれに。

モールドが浅くて無茶苦茶塗装しにくいミニチュアで、僕の技術では如何ともしがたく微妙な完成度になってしまいました。

front

Anima Tactics Wolfgang (custom)

ミニチュア塗装です。これも GDQ のプレイヤキャラクタであるトム用のミニチュアです。元々は両手とも、現在は左手側だけの鉈のような斧のような変な武器だったのですが、改造して右手は剣にしました。トムはフレイムタン使いなので剣は赤のグラデで。

出来の良いミニチュアなの塗っていて楽しかったですね。

front

back

2016年11月8日火曜日

シタデルカラー棚を作る

シタデルペイントシステムに乗っかって楽して塗装しようと思って、どんどんシタデルカラーを買い足したら、あっというまに 60 色近くなってしまいました。

これまでは適当な箱に入れてシタデルカラーを保管していたのですが、これだと目的の色が見付け難いので、棚を作る事にしました。

材木で棚を作る場合、最も重要なのは高い精度で材木が切断されている事です。従って自分で板切れを買ってきて鋸 (のこぎり) で切断する、というのは止めたほうが良い。またホームセンタなどでは材木のカットサービスがありますが、これも自分で切るよりはましですが大抵の場合、そんなに高い精度では出てきません。

というわけで材木専門の業者に通販で依頼して、桐の材木を購入しました。裏板以外は厚さ 7mm、裏板は 5mm 厚です。二段の棚にして、一段の高さは 50mm、全高は 121mm、横幅は内寸で 280mm、外寸で 294mm、奥行は内寸 40mm、外寸 45mm です。

シタデルカラーは底面の直径が 33mm 前後なので、一段に 8 つ収納出来ます。

これを 3 台作ります。つまりシタデルカラーが 48 個収納出来ます。棚の上部にも起けるので 60 個は余裕です。またシタデルのウォッシュカラーは普通のカラーよりも大型のトールサイズボトルなので棚の上に置く想定です。

固定には木ネジと木工用ボンドを使います。ボンドを適切に使うと棚全体の強度が増すので重要です。

というわけでさくっと作りました。電動ドリルドライバのお陰で早い早い。1 台 30 分もかからなかったかな。

シタデルカラー棚

材木は全部で 2000 円もしなかったので、木ビスを併せても 2500 円もかかっていません。これに気を良くして部屋の片隅に塗装作業場を作ってしましました……。

作業場

2016年11月5日土曜日

G2 Gracial Rift of the Frost Giant Jarl 5 / GDQ 18 [48]

GDQ キャンペーンの 18 回目です。DM は死せる詩人。参加者は以下の通りです。

  • アルベルジュ, Paladin (Oath of Vengence) 11, Human, CG (Trithereon), そばさん
  • ヴァルト, Cleric (Tempest Domain) 11, Human, CG (Procan), 六平文吾さん
  • ギャンガ, Wizard (Abjurar) 11, Human, TN (Boccob), つかださん
  • ジルダッド, Fighter (Eldritch Knight) 11, Half-Orc, NG (Celestian), 羽生さん
  • トム, Fighter (Champion) 11, Human, TN, 満月
  • <
  • ナヴァラン, Rogue (Arcane Trickster) 6/Ranger (Hunter) 5, Wood Elf, CG (Myhriss), いっちゃん

途中珈琲休憩を 1 時間挟みつつ 12 時開始、18 時 30 分終了。最後に全員 12 レベルになっています。

フロストジャイアント戦役の続き。一行はヘルム・オブ・テレポーテーションでジョフの首都ゴルナとダンジョンを行ったり来たりしながら何とかダンジョン踏破を進めていますが、大休憩から戻る度にフロストジャイアント側も防御を固め、体制を整えています。

途中、牢獄で囚われていたストームジャイアントの女性を助けます。どうもフロストジャイアントの棟梁が愛人にしようと掴まえていたらしく、格下のフロストジャイアント風情に嬲られてムカ着火ファイア状態のストームジャイアンテスは、すっとこどっこいを一発殴らせろ、という事で一行と共闘する事に。

大広間の戦い。一行の襲撃を待ち構えていたフロストジャイアント 9 体と大きな洞窟を改造した大広間で戦闘です。ちなみにフロストジャイアントには少なくとも「成人男性」「成人女性」「子供」の 3 種類のデータがある事が判明しています (ヒルジャイアントも同様だった)。今回は成人男性が 9 体。一番厳しいパターンです。敵の総ヒットポイントはあっさり 1000 を超えています。甚大な消耗を強いられつつ撃退。

厨房の戦い。厨房らしき場所でファイアジャイアントの成人女性が 3 体と小間使いであるオーガ 4 体と戦い。ファイアジャイアントは巨人族の中でも火と炉と鉄の扱いに長けており、大抵が重武装です。アルベルジュとトムは主武器がフレイムタンなので火無効のファイアジャイアントに苦戦します。

女子供の虐殺。フロストジャイアントの成人女性 12 体と子供 9 体が過している部屋へ突貫しこれを虐殺しました。とは言え成人女性は防御力は成人男性よりも低いのですが攻撃力は殆ど変わらないので、大量の出血を強いられました。ま、これも敵の総ヒットポイント 1500 点くらいあるしね。

たった 3 戦闘しかしていないのに、得られた経験点総計は 9 万点近く。ストームジャイアンテスを一人分と考えて経験点を 7 等分したのにレベルアップ。早すぎ。

戦闘遭遇にかかる時間を徒らに長くしている要因を、今回のセッションで再確認出来たので次のセッションから対処するとしましょう。

2016年11月4日金曜日

ミニチュア塗装について

書き始めたら色々あって 1 万文字にもなってしまった。長いので覚悟して読まれよ。

★★★

僕がミニチュア塗装を初めたのは確か 19 歳の時であるから既に 15 年以上もミニチュア塗装をしている事になる。驚きである。とは言え、その間数年塗装をしないという期間もあり、ミニチュア塗装者として熱心な部類ではない。実際技術についても中級者の域を出るものではないし、これまで塗装してきたミニチュアの数も多く見積もっても 150 体程度であろう。

僕の見聞が狭いだけなのかもしれないが、意外とミニチュア塗装に関する日本語の情報というのは Warhammer (以後 WH) 界隈を除くと少ない (「少ない」であって「無い」ではない)。WH 等のミニチュアウォーゲームは D&D とは近縁であって、両者のユーザは比較的重なり合っているであろうとは思う。D&D ユーザが辿り着き易い場所にミニチュア塗装に関する簡単な説明があると良いかもしれない。

僕のような、お世事にも熱心な塗装者とは言えない万年中級者が塗装技法について説明するのはおこがましいかもしれないが、気に病んでも仕方あるまい。普段はですます調で書いているのにだである調で書いている時点で筆者の緊張が伺い知れるというものだろう。

ミニチュアについて

15 年以上前、僕がミニチュアを買い始めた頃は D&D 用のミニチュアと言えばピュータやホワイトメタルといった金属製のものが殆どであった。近年では人工樹脂の加工技術が向上したのか、樹脂製のものがかなり多い。レジン (resin) というのは樹脂の事である。「プラスチック」という日本語も概ね人工樹脂の事を指しているが、「plastic」という英語は単に「可塑性」程度の意味であり plastic resin (可塑性の樹脂) といった用法から誤って省略・転用され日本語化された言葉である。

さて横道が過ぎたが、現在入手可能なミニチュアは金属製と樹脂製に大別出来るという事だ。金属製のものはピュータかそれに類する金属である事が多い。ホワイトメタルは鉛を含むため近年では環境汚染などの点から利用が制限されつつある。ちなみにピュータは錫 (スズ) を主成分とした合金で食器に使われる程度には安全である。樹脂については硬軟いろいろなものがあり、その特性について一概には論じ難い。そもそも僕は樹脂製のミニチュアを塗装した事が殆ど無い。

金属や樹脂のミニチュア

細かな点は無視して、塗装の基本的な部分だけ説明しよう。

大前提として、塗料は水性アクリル塗料を使う。以下の塗料は全部水性アクリルである。

  • タミヤカラーアクリル塗料
  • ゲームズワークショップのシタデルカラー
  • ファレホ社のモデルカラー・ゲームカラー
  • ウォーロードゲームズ社のアーミィペインタ
  • リーパ社のマスタペイント
  • リキテックス社のアクリル絵の具
  • ホルベイン社のアクリリックカラー
  • ターナ社のアクリルガッシュ

水性アクリルの重要な特徴は以下の 2 つ。

  1. 水に溶ける
  2. 水に溶けない

…………。

わざと分かり難い書き方をする事で読者を混乱させ注意を惹くという典型的且つ古典的なレトリックである。上記の 2 つは両方とも事実だが全く説明不足である。ちゃんと書こう。

  1. 乾燥前は水に溶ける
  2. 乾燥後は水に溶けない

この 2 つの特徴がミニチュア塗装に向くのである。シンナといった有機溶剤ではなく水に溶けるので扱いが容易である。換気に気を付ける必要もない。乾燥してしまえば水に溶けないので、乾燥面のさらに上から塗り重ねる事が可能なのである。

塗装の流れ

前処理

塗装を始める前に、下準備が必要である。ミニチュアは成形型から抜きだした時に出来てしまうバリが付いている事がある。これをニッパやデザインナイフで切り落す。ミニチュアの成形型は、だいたいがミニチュア前面と背面 (或いは上部と下部) の 2 つの型があり、これを合わせた上でそこに溶解した金属や樹脂を流し混んで形作られる。冷えて固まった後に型を剥すのだが、この時 2 つの型の境界にパーティングライン (parting line) と呼ばれるものがうっすらとミニチュア表面に出来てしまう。これもデザインナイフや極細の鑢 (やすり) で削っておく。

デザインナイフ 2 種

デザインナイフ 2 種

極細鑢

パーティングライン

ピュータやホワイトメタルはそのままでは塗料を弾くので塗装が上手くいかない。まず真鍮製のブラシで表面をごしごしと磨く。ミニチュアの表面には成形型から簡単に抜けるようにするための剥離剤が残っていたりもするので、これを落す目的もある。歯ブラシと中性洗剤で洗うという人もいるが僕はそれはしないし、それをせず困った事もない。ただ樹脂製のミニチュアの場合は中性洗剤で洗うという手順を踏む事で塗装がしやすくなるかもしれない。大した手間ではないと思うのでやってみると良いだろう。

真鍮ブラシ

次に下地剤となるメタルプライマをミニチュアに吹き着ける。スプレイ缶で売っているのでそれが簡単。筆塗り用に瓶詰めされたメタルプライマもあるがそっちは面倒なので利用しない。樹脂製であればこの工程は不要である。メタルプライマに限らずスプレイで吹き着ける時は、対象からスプレイを 2、30cm 離して地面と水平の方向に吹き出すようにする事。対象を地面に置いて上から吹くというのは非推奨。世の多くあるスプレイ缶の基本的な特徴だが、地面と水平にした時が一番綺麗に噴霧するようになっているのだ。

メタルプライマ

前処理の最後に、基準となる塗料を吹く。これは白か黒の事が多い。シタデルであればベースコート用のスプレイが売っているし、タミヤカラーの白や黒のスプレイでも良い。僕はもっぱらタミヤカラーである。シタデルのは高いし、タミヤカラーなら色んな所で売っているので入手が楽なのである (玩具売り場に模型やプラモがある場合、ヨドバシカメラなんかでもタミヤカラーは扱っている事が多い)。光沢のある色ではなく艶消しの色にする事。その方がこの後の筆塗りの時塗料が乗りやすい。

タミヤカラースプレイ缶、白黒

下地の色を白にするか黒にするか、或いは他の色にするかは最終的な仕上がりにかなり影響を与えるので注意が必要である。白にすると鮮やかで明かるい仕上がりになるし、黒であればその逆。

本塗装

ここからが塗装の本番である。D&D に使うミニチュアは巨大モンスタのものを除けば 30mm 前後の大きさしかない。そして 30mm なりの凹凸しか無いので、ミニチュアに例えば懐中電灯で光を当てても、ミニチュア自体の凹凸でその表面に発生する陰影というのは傍目には捉えがたい。であるからして、ミニチュアに傍目にも分かる陰影を持たせたい場合、塗装自体で陰影を表現するしかない。

ミニチュアに明らかな陰影を持たせる事は必須ではない。簡単単純にのっぺりと塗ったとしても、未塗装よりは遥かに見栄えが良くなるし、D&D のゲームに集中していればおのずとミニチュアそれ自体に投影される意識は薄くなるので塗装の細部は気にならない。ミニチュア塗装を始めたばかりであれば陰影についてはそれほど気にしなくても良いと僕は思う。

だが塗装を続けていくうちに、もっと綺麗に塗りたいという欲が生まれるのは自然な事だ。そういう時はまず陰影を塗装で表現する所からやってみると楽しくなるだろう。陰影を意識して塗装するごく基本的な方法を説明する。

ウォッシング或いはシェイディング

一番簡単に陰影を凭 (もた) らす技法は「ウォッシング」或いは「シェイディング」と呼ばれるものだろう。動名詞ではなく「ウォッシュ」や「シェイド」と名詞で呼ぶ場合もある。英語なら wash/washing に shade/shading である。本稿ではウォッシュに統一しよう。

ウォッシュは非常に簡単で効果的な技法である。例えば人肌色に顔の部品を塗る事を考えよう。まず適切な明度の肌色で顔部品全体を塗装する。そこに今使った肌色よりもかなり暗い調子の肌色を水で薄く溶いた塗料を塗るだけである。こうすると水っぽい暗い肌色の塗料は、毛細管現象によって部品の凹部に流れ込み、そこで乾燥する。すると落ち窪んだ部分だけが暗い色で塗装される事になる。

ウォッシュ前

ウォッシュ後

使っている塗料にもよるが、例えばシタデルカラーであれば水の含有率は

  • 最初に塗る明かるい肌色は塗料と水が 1:1 の割合
  • ウォッシュに使う暗い肌色は塗料と水が 1:5 の割合

    塗料の薄さ

    とかになるだろうか。シタデルカラーの場合、ウォッシュ専用の塗料があるのでそれを使うと良い (シェイドレンジという商品群)。ただしシタデルカラーのシェイドレンジは、塗料を良く攪拌しておかないと乾いた時に光沢が出てしまうので注意する事。チェインメイルやスケイルメイルといった金属部品は黒でウォッシュすると良い塩梅になる。

    シタデルシェイト

    分かると思うがウォッシュというのは、ミニチュアの暗い部分を塗装する技法である。次に紹介するのは明かるい部分の塗装に使う技法。

    ドライブラシ

    ウォッシュがミニチュアの凹部を塗る技法であるならば、ドライブラシは凸部を塗る技法である。ウォッシュとは逆に塗料は容器から出したままで水を含ませない事が多い。濃い塗料を筆先に取り、しかる後にペーパタオルなどでしっかりと筆先の水分を抜く。こうすると筆先には比較的乾いた塗料がついている状態になるだろう。

    この状態の筆先で明かるくした場所を、筆の穂先ではなく腹で撫でる。殆ど水を含まない塗料は毛細管現象が発生せず筆の腹が触った凸部のみに塗料が塗られる。毛皮などを塗る時に非常に活躍する技法であるが、部品の角や端にハイライトを入れたい時にも使える。

    ドライブラシ前

    ドライブラシ後

    これもシタデルカラーには、ドライレンジという名前でドライブラシ専用の塗料がある。ドライブラシはどうしても筆を痛めやすい塗り方なので、通常の塗装用の筆とは別にドライブラシ用の筆を用意した方が良い。大抵の場合、駄目になった筆で充分であるがドライブラシ専用の筆を出しているメーカもある。アーミィペインタのスモール・ドライブラシは穂先が斜めになっていて細かい所も塗りやすくお勧めである。

    シタデルドライ

    アーミーペインタ スモール・ドライブラシ

    アーミーペインタ スモール・ドライブラシ先端拡大

    ここまでが比較的初級の塗装技術であろう。ウォッシュもドライブラシも簡単に陰影を生む事が出来るので気軽に挑戦してみると良い。失敗したら塗り直せば良いだけだ。

    続けて中級の技術へ進む。

    レイヤリング

    レイヤリングは中級以上の塗装者には当たり前になっている技法である。この技法は理屈自体は単純だし、やる事も熟練の業が必要というわけでもない。が、手間がかかる。つまり集中力を問われる。気軽、とは言えないあたりが中級たる所以であろう。

    重ねて言うが理屈は簡単である。ある部品を塗る時に、その部品の凹凸に合わせて暗い色から明かるい色へ層を重ねるように塗装していくのである。明かるい層ほど塗装面積は小さくなる。極めて大雑把に言えば暗い色から明かるい色へピラミッド型の階層を作る。ざっくりえいやっとレイヤリングするなら 3 層、もうちょっとちゃんとやるなら 5 層くらい色の階層を作る。

    レイヤリングの階層

    例えばマントやコートを塗る事を考えよう。そのマントには襞 (ひだ) があると考える。凹部である襞の奥は暗く、凸部である手前は明かるい配色になる。青でこのマントを塗るとしよう。一番濃い部分を濃紺、一番薄い部分を水色で塗ると決めた時、濃紺から水色まで 5 段階の色を作る。例えば次のようにしようか。

    1. 一番目 濃紺 100%
    2. 二番目 濃紺 2 : 1 水色
    3. 三番目 濃紺 1 : 1 水色
    4. 四番目 濃紺 1 : 2 水色
    5. 五番目 水色 100%

    レイヤリング例

    そしてこれらの塗料は、下地がうっすらと透ける程度まで水で溶く。その薄めの塗料で少しずつ面積を小さくしながら明かるい色への塗り上げていけばよい。

    レイヤリングをする時には必然的に色を混ぜて、色を作る必要がある。これはパレットの上でやるわけだが、ミニチュア塗装用の水性アクリルは乾燥が早いという特徴があり、これがレイヤリング作業の邪魔をする。レイヤリング塗装は慣れないうちはどうしても時間がかかるのだが、もたもたしている間にパレットの上に作った塗料が乾いてしまうのである。これは非常に苛々するので、何とかしなければいけない。そこでテレビショッピングばりに出てくるお役立ちアイテムが「ウェットパレット」である。これがあればレイヤリングも簡単!  なんと今なら更に一つ付いてくる!!

    ウェットパレット

    上級塗装者の間では定番になりつつある道具だ。上級塗装者の行なう繊細なレイヤリングには必須という事だろう。ウェットパレットという名前で販売されている商品もあるが、自作が簡単である。必要な材料は以下の通り。

    • 適当な大きさのタッパ (深さ 3cm 程度で浅い方が良い。面積は 20cm 四方程度でとりあえずは充分)
    • スポンジ (タッパの大きさに合わせる。表面が平らなもの)
    • クッキングペーパ (これは消耗品)

    タッパにスポンジを切って敷き詰める。高さは一定にする事。そしてそこに水を注ぐ、スポンジの表面より少し下まで。そしてタッパの内寸よりも一回り小さく切ったクッキングペーパをその上に敷く。これで終わり。

    ウェットパレット

    ウェットパレット拡大

    クッキングペーパの上に塗料を広げれば良い。クッキングペーパは水を完全には遮らないのでスポンジから少しずつ水を吸い上げる。従ってクッキンペーパ上の塗料はいつまでも湿潤なままである。蓋をすれば翌日でも使える状態が続く。ただ塗料を広げてから一週間くらい放置すると、塗料が水を吸い過ぎてシャバシャバになる。ウォッシュには使えるかな、という程度に。

    その他、雑談

    さて以上が、ミニチュア塗装のおおまかな解説である。ここから先は雑談程度の瑣末な話しや小手先の技術、僕自身が模索中だったりする事である。

    シタデルペイントシステム

    レイヤリング塗装をしていると色の選択で悩む事が増える。例えば、赤から黄色にかけてレイヤリングしていく事を考えよう。ここで暗い赤と明かるい黄色の 2 色を用意して、これの配分で中間色を作るなら

    1. 赤 100%
    2. 赤 2:1 黄
    3. 赤 1:1 黄
    4. 赤 1:2 黄
    5. 黄 100%

    という単純な 5 層レイヤリングが考えられる。だがしかし、自分の塗料棚を見てみると「橙」がある事に気付き、これが中間色に使えるのではないか? とふと思い付く。

    1. 赤 100%
    2. 赤 1:1 橙
    3. 橙 100%
    4. 橙 1:1 黄
    5. 黄 100%

    という 5 層だ。塗料が増えてくると、橙だけで 3 種類ある、という状況になったりす。そうすると中間色にどの橙を使えば良いのか、と悩む。赤が数種類あればそこでも悩む。黄色が数種類あれば……以下同文。

    こういうレイヤリングの色の層をゲームズワークショップ側で統一整備したものが「シタデルペイントシステム」である。これを説明するためには、ゲームズワークショップが出しているシタデルカラーの「レンジ」についてまず触れる必要がある。シタデルカラーは 2016 年 11 月現在全 160 色の陣容である。この 160 色は用途別に区別されている。その区分が「レンジ」である。シタデルカラーには以下の区分がある。

    • ベースカラー
    • レイヤカラー
    • シェイドカラー (ウォッシュ用)
    • ドライカラー (ドライブラシ用)
    • グレイズカラー
    • テクスチャカラー
    • テクニカルカラー

    グレイズレンジとテクスチャレンジ、テクニカルレンジについては、やや特殊な用途なので割愛する。シェイドとドライレンジは前述の通り。ベースレンジはレイヤリングの一番下の層になる色、レイヤレンジはベースの上に重ねる明かるい色である。レイヤレンジの種類が一番多い。

    そしてこれらを使ったシタデルペイントシステムは次の手順で塗り進める。

    1. ベースカラーを塗る
    2. シェイドカラーでウォッシュ
    3. ウォッシュで影になった部分を残しつつ、今一度ベースカラーを塗る
    4. レイヤカラーその 1 でレイヤリング
    5. レイヤカラーその 2 (その 1 より明かるい色) でレイヤリング
    6. ドライカラーでハイライト

    これが全て A4 で 2 ページのカラーチャートに収められている。レイヤリングを考えるのが面倒だとか、これからレイヤリングに挑戦する人にとってはとても便利であるが、問題は他メーカの塗料と比べてシタデルカラーが高価だという事である。既に別の塗料を持っている状態でシタデルカラーを、シタデルペイントシステムを使って塗料するに充分なだけ揃えるのはなかなか骨が折れる。僕は 60 色くらいだが、これで 3 万円超えてるからね……。

    シタデルカラーチャート

    塗装工程を助ける土台

    細かい事だが、ミニチュアを塗装する時はそのミニチュアを別の土台に固定して、塗装中は土台を持って作業すると小便利である。PC 用ミニチュアであればペットボドルの蓋やワインのコルク栓が土台に最適。固定には両面テープで充分。塗装中は極力ミニチュア自体は持たない方が良い。

    キャップに付けたミニチュア

    台座の溝に嵌め込む形式のミニチュアの場合、嵌め込む部品の所を目玉クリップで挟み、クリップを持ち手にすると良い。

    目玉クリップに挟んだミニチュア

    武器や盾、片腕といった小さい部品が別体の場合であって、別体のまま塗装して塗装終了後に接着するならば、小さい部品はペットボトルの蓋などに両面テープではなく美術のデッサンで使う「練りけし」を使って固定すると楽である。

    目入れ

    初級者が最初に感じる難関は、ミニチュアの目の塗装かもしれない。僕も苦手だし今だに上手く塗れない。たかだか全体で 30mm 程度のミニチュアの顔の、眼球の、黒目に、白で、ハイライトを入れて、表情を付ける、とか。米に写経をするのとどちらが困難か分からぬ。眼球塗装専用のナノマシンの開発が期待される。[誰によって?]

    そんな目入れを少しでもやりやすくする方法。

    まず筆は穂先が綺麗に揃っていて出来るだけ細いものを用意する。この筆は目入れかそれに類する時にだけ利用する専用筆にする事。

    ファレホのリターダメディウムを用意する。この溶剤は水性アクリル塗料に混ぜる事によって乾燥を遅らせる効果がある。白目に使う色と黒目に使う色の両方にこのリターダを混ぜておく。1:1 程度で充分。更に塗料:リターダ:水が 1:1:1 か 2:2:3 の程度の比で水を混ぜて塗料を薄める。

    ファレホ リターダ

    顔の塗装を終えたら目入れに入る。まず黒ないし黒に近い色 (焦げ茶など) を目全体に塗る。ここはざっくりでも大丈夫。はみ出たら肌色で周囲を修正。

    次にコンマ何ミリかだけ外枠になるように先程塗った黒を残して、リターダを混ぜた白を塗る。ここからは息を殺して静かに、両手をブレないよう机の上にうまく固定して、ゆっくりと筆を動かす。リターダが入っているので筆先の白い塗料は簡単には乾かないので安心してよい。独りで静にゆっくりと白目を入れるためのリターダである。

    白目が入ったら乾燥まで深呼吸して座禅を組んで待つ。リターダがあるので乾燥には時間がかかる。場合によっては他の部分の塗装をしていても良いが、顔周辺は避ける事。

    充分に時間を置いて白目が乾燥したら、筆の先端の先端にほんの少しだけ黒の塗料を付ける。これもリターダを含んだもの。そして静かに明鏡止水の気持ちで黒目を入れる。失敗したら警策 (きょうさく) で自分の頭を殴りたくなる事は必至だ。左右の目それぞれに黒目を入れる時、右目を塗る時と左目を塗る時の筆を近づける方向次第で黒目が斜視気味になるので、極力同じ方向から筆を近づけて黒目を入れる事も大切。僕のミニチュアは藪睨みのものが多いが、これはそういう設定のキャラクタが多いからであって失敗では断じて無い。無いのだ。

    目入れ図説

    目入れ筆の侵入角

    土台の装飾

    ベースデコレートと横文字で表現される事が多い。ミニチュアの土台部分に砂や小石、草を付けて飾る事だ。僕は一切しないのでこれについては全く分からないが、それ用の材料が豊富にあるので使うと良いだろう。シタデルカラーのテクニカルレンジとかテクスチャレンジにはこの用途のものがある。塗装して乾燥するとひび割れて溶岩っぽくなる赤黒い塗料とかそういうもの。

    装飾の仕方を解説している文書を読む分にはそれほど手間ではなさそうだし、簡単にミニチュアを豪華に出来るので悪い事ではないだろう。足元の微妙な塗装具合を隠すという暗い用途にも使えそうだ。ペイントコンテストに出すなら必須と思ってよい。土台の装飾が定義の境界を超えて広がるとジオラマ風になっていったりする。

    ミニチュアの改造

    これも僕は苦手だ。塗装自体は好きだがその準備はあまり好きではなく、さっさと塗装を開始したいという思いが強い。しかし格好良いミニチュアだけど、自分の PC に適合した武装をしていないといった場合、改造は視野に入る。ただし豊富なミニチュア在庫が無ければ、変更先の部品が見付からないので、まずは色々ミニチュアを収集しなければいけない。

    • ピンバイス
    • 真鍮線
    • ニッパ
    • 極細ラジオペンチ
    • ピンセット
    • 二色混合エポキシ接着剤
    • エポキシパテ

    これくらいの装備が必要になる。真鍮線を部品に埋め込んで芯を強化するのは、改造とは別に巨大なミニチュアを組み立てる時などにも必要になるので、高いものではなし買えばずっと使えるので揃えると良い。

    凄い人だと髪型を変えるためにパテで髪の毛を増毛したり、美人にするためにミニチュアの顎や頬骨を削ったりする人もいる。イエス、高須クリニック。そういうのは僕にはお手上げ。僕の髪の毛もパテで増やせないものか。

    改造とは違うが、何の装飾もない盾やマントに自分で絵を描いてしまう人とかも上級者には多い。デッサン教室から始めなければ……。

    NMM (Non Metalic Metal)

    NMM という塗装技術がある。Non Metalic Metal の略語である。簡単に説明するならば「金属色を使わずに金属の光沢を表現する技法」である。もともとは上級塗装者がやっていたものが徐々にピラミッドの下の方にも膾炙 (かいしゃ) してきた。なかなか面白い塗装法で、本当に上手な人が塗ったものだとどこに光源を置いて撮影したのかと一瞬錯覚する程の出来栄えになる。以下は超上級者の作例。

    NMM 超上級塗装例, CoolMiniOrNotより

    NMM とか格好良いアクロニムを当てるとなんか新しい技法のようだが (だいたい僕が「頭文字」ではなく「アクロニム」なんて言ったりするのもわざとらしい)、絵の世界では極一般的なのだろう。鉛筆でデッサンする時なんかグレースケールの中で金属表現をしたりするわけである。同じくグレースケールの世界である漫画にもそういう技法は多々ある (漫画の場合スクリントーンが活躍したりするが)。

    僕はまだまだ練習中なので具体的な技法については語る事は出来ない。語りえぬものについては沈黙しなければならない。

    宝石塗り

    これも NMM に似た塗装技術である。宝石のもつ光沢を表現する塗装法だが NMM よりは比較的簡単である。それはミニチュア内に存在する宝石の部品がごく小さいためだ。そもそも宝石というのは多かれ少なかれ透明度があるものだが、ミニチュア自体が不透明で塗料も不透明であるのだから宝石というのは擬似的に塗装技術によってその光沢を表現しなければいけないのは必然かもしれない。

    宝石塗り図説

    この技法は眼球の光沢とか潤みを表現するのにも使えるのだが……あの面積でやるのは至難の業だと僕は思う。セーラームーンぐらい眼球が巨大ならともかくも。

    さて長々と書いたが、これが全て正しいわけでもなかろうと思う。僕より詳しい人、上手な人から指摘や助言があることを望もう。

    追記

    SENMM (Sky-Earth Non Metalic Metal)

    SENMM という技法が最近では確立されているらしい。作例を見ると、塗装の明暗境界を地平線と空の対比のようにくっきりとつける技法のようだ。菱形の部品の上部と下部といった所の光沢を表現するのに使われていることが多い。以下は CoolMiniOrNot より上級者の作例。

    SENMM 上級作例

    ウェットブレンディング

    ウェットブレンディングという技法に触れるのを忘れていた。僕自身は何度かやってみた事はある。グラデーションをかける時に、下地塗料が乾いてから次のグラデの色を塗るのではなく、下地が乾かない内に次の色を塗る事で、ミニチュアの塗装面で混色させ、その混色でもってグラデーションとする技法である。特に赤から紫とか青から菫色 (すみれいろ) といった原色からその原色を含む合成色へ向うグラデーションの時に使うと簡単かつ効果的に思う。ウェットブレンディングをする為には塗料が素早く乾くと都合が悪い。こういう時もファレホのリターダが役立つ筈だが、僕はこの用途では利用した事がない。以下は Youtube で見付けたウェットブレンディングの紹介動画。

    ウェットブレンディング紹介動画

    D&D のミニチュアは人間かそれに類する物を塗る事が多い。これらは 30mm 前後の大きさしかない。模型塗装であればこれよりも大きい対象を塗る事が多々あるので、エアブラシという道具が塗装に使われる事がままあるようだが、小さい塗装対象はエアブラシは比較的苦手だ。従って、ミニチュア塗装は筆塗りで行なう事になる。ミニチュア塗装に使う筆は画筆 (あるいは絵筆) と呼ばれる筆だ。ちなみに書道に使うのは書筆である。ゲームズワークショップといったミニチュアメーカが出している専用筆もあるが、これらも一種の画筆であろう。

    筆というのは絵画用であれ書道用であれ、太い筆ほど高価だという一般則がある。筆の太さは号数で表わし、数字が大きいほど太くなる。号数はゼロから始まるのだが、0 号よりも細い筆は 00 号になったり 2/0 号になったり呼びが一定していない。大型のミニチュアを塗装するのでなければ 0 号未満の太さの筆が良い。水性塗料用の画筆ではウィンザー&ニュートンのシリーズ 7 というのが最高級と言われているが、00 号で 1500 円程度である。模型店で入手出来るタミヤをはじめとする模型メーカが出している筆であれば、大抵はこれより安い。1 本 500 円前後であろう。

    良い筆は余程手荒く扱わなければかなり長く使えるので、惜しまず高い物を買うと良い。高いといっても 1000 円程度だ。僕が愛用しているのは BUNSEIDO の Woody Fit シリーズの 4/0 号 (メイン) と 10/0 号 (細部用) である。Woody Fit には穂先に使っている毛の種類で 2 種類あってコリンスキィと玉毛である。穂先の色が茶と白で違うので簡単に見分けが付く。1 本 800 円。

    筆の穂は、イタチの毛など天然のものと合成繊維のものがある。天然毛筆の方が高級で耐久性も高い。シリーズ 7 も Woody Fit も当然ながら天然毛筆である。筆の種類で「セーブル」という表記を良く見掛けるがこれは「sable」でイタチの事。つまり天然毛。コリンスキィ (Kolinsky) もイタチの一種。「リセーブル」というのはセーブルに似せて作られた合成繊維の事。

    ゲームズワークショップが出しているシタデルブラシのシリーズは、3、4 本しか使った事が無いのだが僕は印象が悪い。穂先が綺麗に揃う良い筆に当った事が無いのだ。当たりを引けば使いやすいという意見も見掛けるが、それは当たりを引けなければ駄目だという事だし、そもそも品質のばらつきが大きい筆というのは使う側には大きな問題である。Woody Fit は 10 本以上購入しているが全て綺麗に穂先が揃う。ただ、どのような筆を買うにしても買う時にしっかりと穂先を確認して棚にあるものから一番良いと思ったものを買う事。日本の製品は総じて品質のばらつきが少ないが安心してはいけない。

    筆色々