2016年9月28日水曜日

3D Dungeon Tile: E-Z Dungeon

立体ダンジョンというのは生けとし生ける D&D ゲーマの夢である。

立体ダンジョンタイルの一つの究極の形は、Dwarven Forge 社の Master Maze でしょう。

その Master Maze にも大きな弱点があります。

  • 物理的に重い
  • 価格が高い
  • 主としてセット販売なので、扉の部品だけ 10 個とか個々人々の必要性に応じて特定の部品だけ買い足すのが面倒 (不可能ではないがセットに比べて個別販売は高いし、ほぼ確実に海外通販になる)。

しかし Master Maze にはこれらの弱点を補って余りある程の迫力があります。無限の資金と充分は保管場所、広いセッション会場が常に用意出来るならば誰もが手を出したいでしょう。残念ながら僕はそのどれも所持していないので Master Maze は涎を垂らして眺めるのみになるのです。

Master Maze の弱点を回避しつつ、満足の行く立体ダンジョンを作成可能な物は何か無いものかと常々思っていたのですが、最近たまたま Fat Dragon Games 社が出している E-Z Dungeon というペーパクラフト三次元タイルの事を知りました。

サイトを見てもらえば分かりますが、E-Z Dungeon はペーパクラフトといっても厚紙に印刷された実物を販売しているわけではなく、ペーパクラフト用の展開図の PDF を販売しています。ですので PDF を購入した後、自分で厚紙にプリンタで印刷し組み立てる必要があります。組み立てを自分でやらなければいけなかったり、プリンタなどが必須である事が弱点でありますが他方で、自分に必要な物を好きな数だけ用意できるという利点があります。

PDF そのものも、例えば E-Z Dungeon Delux Set (内容的にはダンジョンを構成する基本的な部品のセットです) で 15 ドル程ですから比較的安価と言えるでしょう。試しにこの E-Z Dungeon Delux Set を購入して実際に厚紙に印刷して組み立ててみました。

組み立てに必要になったもの、あった方が便利なものは以下の通りです。

  • カラーインクジェットプリンタ
  • インジェットプリンタ用厚紙 (僕が使用したのは 0.24mm 厚、A4、50 枚で 700 円弱)
  • A3 サイズのカッティングボード
  • デザインナイフ
  • 30cm 定規
  • ハサミ
  • 速乾性木工用ボンド (速乾性とは言え硬化時間は 1、2 時間)
  • ピンセット
  • 印刷する量によっては追加のプリンタ用インク

道具

これらの物は Amazon でも揃います。

厚紙を使ってプリンタで印刷する際ですが、プリンタの機種によって用紙選択に注意が必要です。この点は個々に調べる必要があります。大抵の場合「写真用紙」という選択肢がある筈なので、他に適切な選択肢が無い場合これを選べば良いと思います。

張り着ける為の糊ですが、スティック糊やアラビックヤマトのような事務用の糊は不向きです。前者は接着力が弱過ぎますし、後者は水分が多過ぎです。木工用ボンドは——速乾用ですら——硬化時間が長いのが不安になるかもしれません。しかし硬化待ちの間ずっと張り着け箇所を抑えている必要はありません。硬化前でも厚紙くらいであれば良い塩梅で接着してくれます。硬化前ならば力を入れれば外れますが、紙の重みなどで剥れる事は無い程度の接着力があります。

ハサミは 100 均などの安物は避けて下さい。ペーパクラフト用の先の細い物があれば最良ですが、良く切れて大き過ぎなければ良いです。デザインナイフというのは、以下のようなものです。替刃は安価なので切れ味が悪くなったり刃先が折れたりしたら直ぐに交換しましょう。

オルファ デザインナイフ

カッティングボードは A4 サイズのものでは駄目です。必ず A3 サイズを用意しましょう。圧倒的に作業が捗ります。

さて、PDF を厚紙に印刷したものの写真です。

厚紙に印刷した状態

余計な部分を切り落します。

余白を切り落した状態

折り目に従って山折り。

山折り

これを木工用ボンドで接着して組み上げます。

一部接着

接着部内側から拡大 接着部外側から拡大

完成。

完成

これらの壁、扉などの部品の厚みは 0.5 インチ (12.5mm) になっています。

E-Z Dungeon では、組み立てた壁などの部品は、床面にとなるタイル部品に掘った溝に嵌合する形で部品を立てる仕組みです。しかしこの仕組みだとダンジョン毎に床面タイルを用意しなければならないので、面倒です。もっと柔軟性があり極力自由に壁を配置出来るよう改良する必要があります。それについては別項にて。

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